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JOKER 許されざる捜査官 #4

心神喪失で入院措置の患者(しかも無罪判決で話題になったばかり)を一瞬で退院させられるマスターは何者!?「法では裁けない悪人を神隠し」というのは、伊達が中心で行っているお仕置きという訳ではなく、伊達も(マスターも?)その謎のシステムの一部でしかなかったのね。伊達も神隠し後どうなるか分からないってのは、この先彼がこのお仕置きに疑問を感じるような伏線だったりするのでしょうか。伊達とマスターの仕業でも相当すごいと思うが、さらにその上に組織的なものがあるって、そんな大掛かりになってしまって大丈夫なのか…?と一抹の不安も。神隠し後の詳細がまだ不明なものだから、犯罪者が暗い地下に閉じ込められて、東京都の電力の一部を供給するために24時間自転車を漕がされ続けるシュールな絵が浮かんでしまったよ。
一方で、無差別殺人犯の心神喪失演技を成り立たせてしまう大きな力もまたあるようで。このドラマ、最後は『ブラッディ・マンデイ』的な国家転覆陰謀論とかにならないですよね!頭のおかしい人を演じている時の「ぼくは選ばれた人間なんだ」は神の啓示をを受けた云々の狂人のたわ言ではなく、無罪判決を与えられるべく保護されているという意味でもあったのか。でも、何のために椎名に「心神喪失」を与えたのかな。彼を助ける、守るためというより、神隠しに相応しい人材を野放しにして「神隠し」システムを正当化なんじゃないかとすら思えてしまうのは、神隠しがあまりにも上手く行き過ぎてるからか。
被害者の父親に、あんなにもあっさりと無差別殺人の原因を話していいものなのか。あれは知らなくてもいい事なんじゃ…とやっぱり考えてしまいます。知ったところで、犯人への恨みが消えるわけでもなく逆に犯罪行為に駆り立ててるわけだし、さらにもっと時間が経って落ち着いてくれば、「自分の言動が全く関係ない10人をも巻き込む事件のきっかけになったのかも」という別の方面で苦悩するんじゃないだろうか。もちろん、父親のやった事は正しい行為だけれども、それでも自分の行動を後悔してしまうのが人間なんじゃないかなぁ。
無差別殺人犯・椎名役の窪田くんはすごく良かったです!病的にイッちゃってる表情、マネキンのように感情のない目、それが車の中でスーッと生気のある表情に戻るのに痺れました。それでいて、女子高生に好意を抱いている時は何とも無防備な顔をしてくれるのですよね。女子高生を刺す場面も、単なる無差別殺人犯としての刺す演技、女子高生に思いがあると分かった後の刺す演技、それぞれ違ってて良かったなー。このドラマの犯人役はいかに気持ち悪がられるか、イライラさせるか、憎まれるか、と不快感が高ければ高いほどナイスなので、今回の椎名役できっちり爪あとを残せたんじゃないでしょうか!
久遠が調子に乗って「あいつヤバイよ!当然神隠しっしょ!」っぽいノリなのが若干イラッとするが、そのうちヘマをしてマスターにボコられるといいよ!と思ってます。