のんべんだらりといきましょう

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月に囚われた男

こういう作品大好き。面白かったです!月基地で、たった一人地球へ資源を送る仕事を続ける男の話…とこれ以上ネタバレになるので言いづらいです。「たった一人」ということで主人公サム・ベルのほぼひとり芝居なのですが、彼の演技が素晴らしかった。月基地で3年過ごしたサムと到着したばかりでまだまだ新人のようなサムの違いがはっきり見えて、まるで別人のようだった。そんなサムのパートナーとして人工知能のガーティーが存在するのだけど、このガーティーがまた愛着の湧くような魅力的な人工知能でした。モニターに映るスマイルマークで感情を表し、それは単純なデザインなのに最後は表情豊かに見えてくるから不思議です。サムの生命と安全を守ることが第一で、そのプログラムを遵守しているからの行動ではあるけれど、そこにプログラムだけでは説明できないような人工知能の感情が混じっているように思えて愛おしくなってくる。
基地内のデザインもすごくかっこよくて、古いけど新しいような、どこか懐かしい雰囲気があった。月面を車が走る様子はミニチュアを使って撮影されていたようだけど、CGとは違ったチープ(安っぽいわけではない)でシンプルな存在感が良かった。