のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

離婚なふたり 前編

人気脚本家の夫に離婚を切り出す妻役を小林聡美が演じるんだ~と、実に下世話な興味から見始めたのだけど、あっいうまに前編の1時間が終わってしまうような面白いドラマだった。
セリフがスルッと流れるように入ってくる感じがしました。変な言い方だけど、のど越しがいいというか、役者さんが話しているセリフが実に自然に体の内に入ってきたのですよ。脚本だけの力ではなくて、小林さんとリリーさんの力量も大きいのだろうなぁと思います。
リリー・フランキー演じる脚本家の夫は、浮気等の具体的な問題行動ではなく、日々の細かな積み重ねでマイナスポイントを稼ぎまくり、その結果離婚を切り出される男。だからこそ、夫にとっては離婚なんて青天の霹靂で、まったく妻の気持ちを理解できていない感じが滑稽だったよなー。妻が「この人との未来が見えない」と言い出すのも分かる。だが、この男を見てて、はいはいダメ夫と切り捨てられない気持ちにもなるのは、リリーさんのキャラクターによるものだろうか。離婚を申し出た妻も、淡々として冷静であると同時に、周りの勢いに流されているような、一歩引いた様子でいるのも面白い。
妻と夫の普段の会話からしてまるで夫婦漫才のようだなぁと思っていたところで、夫婦のスピーチが正真正銘の夫婦漫才だったのに笑ってしまった。