のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

繋がれた明日 #3

それぞれの言い分に重みがある。例えば殺された三上の恋人だったストーカー女(馬渕英俚可)。あまりにも強引な行動に、自分の恋人に裏切られたショックも隆太(青木崇高)のせいにしているんじゃないの?とか三上にも非はあったと思うのだけど…など、どうしても隆太側の目線で見ていたが、話を聞いていると彼女の気持ちも十分に納得できる。「一瞬たりとも笑顔でいてほしくない」「死にたくなるまでつきまとってやる」「(隆太が)死ねば気が済む」というような強いマイナスの感情も、もし自分がその立場だったらおそらくそう思うに違いない。それで気が済むわけではないと分かっていながらも。
反対に、人殺しとして生きていく加害者たちの気持ちの揺れもしっかり伝わってきた。どんなに誠実に生きようとしても拭い去れない過去や社会からの拒絶。宏介(桐谷健太)の泣きそうな叫び声にも心が痛くなった。それではダメだと分かっていても、そういう現実も確かにあるんだろうし。そんな中で、自身も社会からはみ出しそうになり、また不信感を抱えている状況にいながら、「ナイフを持っちゃダメなんだ」「殺すまでのことだったのだろうか」とはっきりと言えるようになった隆太が頼もしく見えた。怖いお兄さんに殴られたときは、あの程度で済んで正直安心したよ!もっと酷い目にあわされてもおかしくなかったもんなー。
繁樹(尾上寛之)の件が解決したようで少しだけ明るいラストだった。だが、相変わらず警察に追われているのには変わりない。この状態をどうやって切り抜けるのか?やはり出頭して分かってもらえるまで事情を説明するしかないのかな。