のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

銭ゲバ #7〜9

7話
風太郎父はなんであの10億入りのケースを持って歩いているんだ!世の中銭ズラ〜なんだから、あっという間に襲われて金奪われちゃうだろ。美人ホームレスしかり。瓜二つの男はああいう風に使う予定だったのかー。あまり深く考えない瓜二つさんのおかげで定食屋一家に企みがばれてしまったけれど。といってもそれが大きく風太郎の人生に影響するとも思えないけどね。だって親を殺されたミドリですら現状を変えられずにいるんだし…。風太郎が何もかも失ってしまった時の帰れる場所すらなくなってしまったと言う事なのかな。あの刑事が妻のために金に屈してしまったのは、さすがに見ててキツかった。あの状況じゃ仕方ないよね、究極の状況だよね。このドラマって最後どうなるのかなぁ。ここまできて「世の中銭ズラ〜」を否定し、「金なんかじゃない!心です!」なオチをされてもフーンになっちゃうし…。かといって風太郎を肯定するわけにもいかないだろうし。


8話
刑事に続き、定食屋一家までもが金に屈してしまった…。この世に救いはないのかー!風太郎自爆直前で終わってしまったが、あのまますんなりは死んで終わりはないよねぇ、多分。風太郎が自身が犯した罪に対して、その残酷さを認めないまま、自分は間違っていないと意地を張っているまま死んでおしまいではスッキリしないよー。風太郎にとって楽になる道なわけだし。罪の意識に苛まれ悪夢にうなされるだけじゃ、さすがに許されないと思う。あのダメ父ちゃんが風太郎にひとつの答えを提示しているのに拒否してしまうのは、分かっていても受け入れられないんだろうなぁ。あと、風太郎のミドリに対する執着が悲しい。家を追い出すわけでも始末してしまうわけでもなく、精神的に陵辱した気になって優越感を感じつつも、憧憬の対象としてひれ伏しているように感じる。
最終回、定食屋一家のその後と可哀想な田中圭の死体の行方ははっきりさせて欲しいぜ!


9話
導火線が長すぎるからあんな壮大な妄想になるんだよ!なんて思いつつも、実に見ごたえがありました。丸々1話を爆破までの数分間に費やした最終回。「食パンくわえて遅刻!遅刻!」的な展開ではあったけど、見終わった後に「風太郎の人生ってなんだったんだろうなぁ」と思わされる何かがあった。風太郎が本当に望んだものは平凡な幸せであって、決してお金持ちではなかった事。家族がいて、友達がいて、お金も少しあって、愛し愛される生活。風太郎の恋人となり妻となったのがアカネで良かったよ。彼女の悲しい人生が、それがたとえ妄想だったとしても穏やかで幸せなものになって良かった。見ている側の私はアカネで嬉しかったけど、風太郎がミドリではなくアカネを選んだ理由は、アカネに愛があったというより彼の求める「普通の幸せ」にはミドリよりもアカネが相応しいと風太郎が思っていたから?ミドリは最後まで手の届かない人だったということなのかなぁ。あと、隣のお兄ちゃんが殺されず、風太郎とお兄ちゃんと刑事2人で笑いあっている場面はちょっとじーんときたよ。あの兄ちゃんは本当に何の罪もなかったからね…。
爆破の瞬間が近づき半狂乱になる松山さんの演技は壮絶だった。なんであんなに導火線長くしたの?死ぬまでの時間なんて短い方がいいじゃないか…と思うんだけど、死の瞬間まで恐怖でのた打ち回る事が彼が己に与えた罰だったりするのかなぁなんて思った。それこそ私の妄想かもしれませんが!
ダメ親父が、現実でも妄想の中でも同じ事を言っているのが印象的だった。あのダメ親父は、本当にどーしよーもなかったけど魅力的だったなー。結局、風太郎をこんな風にしてしまったのはダメ親父だったということか。
定食屋一家が救われて安心した。が、やっぱりそこで彼らを救ったのは銭ズラーなんだよね。いや、あの状況を救うにはお金以外なかったんだけどさ。同封されていた手紙、文字の下手さに泣かせるものがあった。小学校中退の風太郎、文字を書く習慣や学習する機会などがなかったんだろうね。
白川くんの遺体は犬が掘り起こそうとしていたけど、あの後発見されたのかな…あれはどこだったんだ…?親父は持ち去ったというより、三國家の敷地内の別の場所に埋めなおしただけだったのかな。
第1話のインパクトは相当だったが、その後中盤までは同じことの繰り返しで若干退屈な時もあったけど、後半風太郎の思惑が徐々にバレて状況が変わってきたあたりから俄然面白くなった。風太郎の心情だけじゃなく、お金持ち(三國家)、金じゃない心だという一家(定食屋)、風太郎を憎み正義を守る立場の者(刑事)の心が切り込まれる展開は見ごたえがあったよ。