のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

神はサイコロを振らない #1

ノローグでの会話や、ヤス子(小林聡美)のボケや亜紀(ともさかりえ)のノリツッコミで、軽快でドライな雰囲気もあるのだが、やはりテーマは重いなぁ。初っ端から結構胸が苦しくなってしまったよ。
消えた人々は、その瞬間恋人のことを想い、夫婦は手を取り合い、なすすべもなかっただろうが、残された人々は、奇跡を祈り、悲しみを引きずりながらも新しい時間を生きていかなければならない。そのギャップを見ていると辛くなるよ。いなくなった人が帰ってくるのは嬉しいことなんだど、ただ「良かった」では済まない事がたくさんあるよなー。甲斐(尾美としのり)が「それだけは終わらない」と、対応に苛立ちを覚えるのもよく分かる。ヤス子と亜紀の間にある10年も重かったけど、昇子(明星真由美)と柚子(市川実和子)のギャップが一番見ていて辛いかも。片や2006年の流行を利用してかねてからの夢をかなえようとする女と、片や夫も子どももいて穏やかに暮らしている女。何というかこの二人はすでにステージが違いすぎて苦しい。
今回は話にほとんど絡んでこなかった菊介(武田真治)。31歳とは思えない癒しキャラなんですけど…面白い奴だ。彼が踊りながら歩いていた道って『すいか』で出てきた小川沿いの道かな。ちょっと似ていた。あと、メロリンQがカッコよく見えてしまうのは、『氷壁』の北沢役の影響も大きいような気がする。
残された時間が9日というタイムリミットがどういう展開になるのか分からない。もとの時間へ帰る?消滅してしまう?最悪、遺品や墜落した飛行機の残骸などが突如海上に現れるとか?哲也(山本太郎)たちに与えられた「10日」というのと、失われた「10年」という年月が関わってくるのかなぁ。