のんべんだらりといきましょう

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砂の器

中谷さんって本当に雰囲気ありますね。昭和の世界にマッチした美しさにうっとり。そして、彼女の刑事もビックリの調査能力と直感にも驚かされた。事件の核心に繋がるようなヒントをバンバン出してくれるし、彼女が事件を解決すればいいじゃない!と思うくらいでした。
この時代、DNA鑑定どころか科学捜査自体がまだまだ未発達だったんだろうから捜査ってさぞやたいへんだったんだろうなーとつくづく思いました。遺体の身元が分からないとか親子かどうか辺りは、今ならさらっと分かってしまう事なんだろうね。そういうのもあって、刑事たちが動く根拠が勘だとか想像とか雰囲気とかそういった曖昧なものばかりでも、「そんな強引な…!」と思いつつ、この時代ならそういった道筋から事件の真相にたどり着くのも仕方がないのかなと。最後の取調べでは吉村刑事が、「言ったらなんねーどー。お前の手にした栄光が消えてしまう。秀夫、負けるでねぇ!!」と口寄せ能力を発揮して落としにかかってたからな!
キャストも豪華、玉木さんも良かったし、何よりラスト30分は完全に蔵之介劇場だったので、そこは十分に見ごたえありました。刑事や教師も良いけれど、やっぱりこういう狂気と苦悩を秘めた役をたまには見たいのです。あと、西村さん演じる田島刑事が最後は完全に今泉化してたのに笑った。