のんべんだらりといきましょう

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白夜行 #4

亮司(山田孝之)が黒い。いや、ここまで黒くなるとは思わなかった。泣きながらハサミ持っていた少年とは思えないほど。これが死姦に込めた覚悟なのか…。
亮司の目つきがいいよ。頭を使って策をめぐらす時の挑戦的な目と、雪穂(綾瀬はるか)の裏切りを見た時の絶望を感じさせる目、彼女を抱いた後に見せた少年の頃のような純粋な目と、表情に説得力を感じる。どんなに悪いこともすべて「雪穂と生きるため」とする意志の強さ、まさか奈美江(奥貫薫)が本当に死んでしまうとは思わなかった*1。「死んじゃうんだ」という実にあっさりした呟きが怖かったよ。本当に男運のなかった奈美江さんでした。今回限りの登場と思われる本職のような的場浩司と、出番が少ない割りに結構豪華なキャスティングだなー。
雪穂は積極的に亮司を煽らなくても十分にSであった。今更他の男に走るって、これ以上ない仕打ち。雪穂ってとことんSなんですね。…というか、亮司がどこまでもMなのか。過去の罪、未来への希望、亮司という犠牲を抱えていながら篠塚(柏原崇)に惹かれる気持ちは正直分からなかった。ただ、亮司に対する気持ちが恋ではなかったというのなら、何となく納得できるけど。どちらにしても、今後も雪穂が光の中を、亮司が影の中を行くというというのなら、今後も幾度となく訪れる危機なんだろうなぁ。
笹垣(武田鉄也)の嗅覚が凄すぎる!最初の事件の時も驚くほどだったが、今回のあのメモ帳の落書き一枚で何かを感じ取るってどこの名探偵だよ。世の中幾つもの事件が起こっている中で、ピンポイントで亮司の事件に喰らいつくってスゲェな。あと、松浦(渡部篤郎)の自由すぎる生き様も注目でした。危なくなるとすぐにトイレに避難する松浦。そしてさも当然のように偉そうな松浦。強いものには巻かれる松浦。どんよりと重い展開が連続するドラマの中で、この2人が心のオアシスです(お笑い担当とも言う)。

*1:亮司のように戸籍上死なすとかそういう手を使うかと思った