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潔く柔く 9 いくえみ綾

潔く柔く 9 (マーガレットコミックス)

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朝美編。ACT2の時の朝美と雰囲気が変わってて分からなかったよ!確か初対面のカンナ目線では「可愛いくて優しそう」なイメージじゃなかった?序盤なんてそんな面影は微塵もなく。まぁあくまでカンナの主観だったのかもしれないけど。1度目にささーっと読んだ時はそれほど感じるものはなかったけれど、2度目に本腰入れてじっくり読んだらゆっくりじんわりと心に来るものがあって、読後感はものすごくいい気分になった。この話好きだ!
以下、ネタバレもあります。

  • ACT9朝美編

ハルタの事を話す時に「あの子」と表現していたのが新鮮だった。その言い方に、今の自分にとってはとっくに終わった事、子供の頃の事、というのが伝わってきた。この意識は当事者のカンナにもマヤマヤにも見られた事がなかったからなー。ただ、これこそがきっと「思い出にフタ」であったんだろうね。でも、実際は終わった事でもなく、上手くフタが出来ていたわけでもなく。
自分のプライドが一番大事な朝美が、そんなものを意に介さない正反対の伊吹とまるで自分の分身のような婚約者との対峙を経ていろんなものから解放された時は、素直にあー良かったねぇと思えた。新幹線ホームで「お墓参りに行ってくる」と言った時の穏やかな表情も良かったよ!これまでずっとキツイ目つきだったのも、このカタルシスには十分効果的だった。
伊吹は本当にいいヤツだな!「この恥知らずが!」なんて、なかなか言えないよ。この言葉が一番伊吹の真っ直ぐさを表しているような気がする。