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ふたつのスピカ 16 柳沼行

ふたつのスピカ 16 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

ふたつのスピカ 16 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

最終巻。ゆっくりゆっくり噛み締めて読みました。
15巻までで、宇宙に行きたいという夢がどうなるかの結論が出ていたので、この16巻はまるまる物語のエピローグだった。とても丁寧におしまいに向かって綴られていたので、読み終わった後は清々しい気分とお別れの寂しい気分を十分に味わう事ができました。やっぱりアスミたちの真っ直ぐさは眩しくて、羨ましい。友情とか夢に対する情熱とかに泣いたり笑ったりしながら読んできたけれど、若者の眩しさと対照的な大人たちの挫折にも実はかなり泣かされた。特に佐野先生。獅子号の真実を知って学年主任に会いに来た10巻は号泣だった。ロケットを見上げる佐野少年のキラキラした瞳がいつのまに曇ってしまったのか…とか、考えさせられたよ。アスミたちの真っ直ぐさや夢に向かう力強さと同じくらい、多くの挫折が詰まっているのがこの漫画の凄いところだったと思う。
ラスト、ウサギさんは着ぐるみの中で笑っているに違いない。それを思ったらまた泣けた。