のんべんだらりといきましょう

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相棒 元日スペシャル

とにかく最初から最後まで南果歩の狂気が恐ろしかった。特に物を食べてる時。冒頭のクッキー、カステラ、弁当、焼肉ととにかくガツガツ食べる。上品さをかなぐり捨てて、本能のままに食べているようで不気味だった。
残りの生を消費するためだけに生きているような時の暗い表情とオーラのなさに対し、復讐という大きな目的を見つけた後の貪欲さと目の輝きが彼女をどんどん美しくしてったのは見事だった。復讐=生きる目的が生への執着となってあの旺盛な食欲にも繋がったんだろうね。復讐のピークと共に彼女の美しさも頂点に達し、読者モデルとして目を引く存在にまでなったのに、計画を最後まで完遂できず逮捕されパトカーに乗せられている時の、完全に輝きを失って元の空っぽの顔にはゾッとした。あの変化は怖かったよ。
「絶対に、何があってもやり遂げる」と決意を固め、そのために一つ一つ計画し実行し着実にゴールに向かって進んでいくのは確かに生きがいになるよね、寿子が生き生きとしてたのも分かる気がする。それが、たとえすでに狂気のラインを越えていてしまったとしても。
神戸は右京さんのやり方に反発したり、そして失敗したりと良い感じのアクセントだった。クールなキャラに見えるけどかなりの人情派で面白い。夏実にレコーダー持たせて直接対決に行かせるのはさすがに浅慮だったと言わざるをえないけど!
元日早々から何ともやりきれないどんよりした気持ちになりました。が、そこが面白いです『相棒』!