のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

それでも町は廻っている 1〜2 石黒正数

それでも町は廻っている 1 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 1 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 2 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 2 (ヤングキングコミックス)

面白いよー!メイド萌えの日常系漫画かと思って読まず嫌いだったけど、全く以って勘違いだった!いや、違ってないかもしれないけど、やっぱり違う。歩鳥やメイドに萌えるるんじゃなくて、歩鳥らが暮らす町に萌えるというのが正しい気がする。商店街の町並み、町に暮らす人々、何か起こりそうで何も起こらない、でも毎日同じじゃない日常がたまらなく好きです。歩鳥、ばあちゃん、弟たち、辰野さん、真田くんなどなど、嫌味がなくそれでいてキャラも立ってて魅力的。ばあちゃんが時折見せる辰野さんへの優しさをはじめ、ドタバタギャグなんだけど思いやりに溢れてて良いですね。
以下、内容にも触れています。


2巻の「それでも町は廻っている」「パジャマの天使」「ナイトウォーカー」が特に素晴らしかったー!「それでも町は〜」万年虫から小説執筆といつものように歩鳥のおバカな日常話かと思ってたら、急に方向転換して天国へ。まさかこんな流れになるとは思わなくてびっくり。どこへ行くのか分からないのが面白い。下界だろうと天国だろうと、いつもごとく歩鳥は自由に動いているんだけど、その中で死と生が過剰な演出なくいつもと同じ世界観、同じテンションで描かれていて見事でした。歩鳥の消えた世界と死後の世界、そのどちらの町も歩鳥がいようがいまいが廻っているってのがタイトル通りで唸らされた。歩鳥の歩いた天国の町並みがすごく魅力的でした。
「ナイトウォーカー」で猛がはじめて過ごした夜の世界を見てたら、自分の中にもかつて味わったようなワクワク感が甦ってきた。日付を超えた興奮と不思議っていつの間にか忘れてしまうよね。