Banana fish (19) (別コミフラワーコミックス)
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1994/09/26
- メディア: コミック
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前半とラスト前から読んでいて、途中は手を出していない作品でした。部分的に自分が覚えていた展開と違っていて驚き(特にオーサーとの顛末の辺り)。また読んだ印象も若干違っていました。
昔読んだ時は、英二のお荷物ぶりにかなりイライラしていた記憶があります。でも、今になって19巻まで一気に読むとそれがほとんど気にならなかった。1つ1つのエピソードばかりを追って、全体を見ずに読んでいたからでしょう。
前半がスピーディーに展開する分、アッシュが精神衛生センターから脱出した後(バナナフィッシュの正体が明らかになった後)が間延びした感じに思えました。特にアッシュがディノの手に落ちて拒食症になってしまうあたりは、「なくてもいいんじゃないの〜?」と思うくらいです。ブランカはいいキャラですがそこはすっ飛ばして、フォックス登場→最終決戦ぐらいでもよかったのかも。もし、リアルタイムでそこを読んでいたら、確実に脱落して読むのを止めていたでしょう。
アッシュがヒーローなのは変わらずですが、今はシンがすごく魅力的に見えますね。以前読んだ時はあまり感じませんでしたが。
「ほんっとにボスになんかなるんじゃなかったなあ」
と泣きながら呟く所はすごく好きです。アッシュの葛藤より、シンの葛藤の方が理解できるような気がしました。
『BANANA FISH』のみで終わりでなく、続編『光の庭』まで読んで一つの作品。『光の庭』を読まなかったら、きっと納得できないラストなんだろうなー。
文庫版に収録されている『うら・BANANA』が読みたいー。