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Mの悲劇 最終回

ガックリとくるような投げっぱなしでもなく、かといって素晴らしいほどの見事な収束でもなく、この手のドラマとしてはほどほどの終わり方だったのではないだろうか。やはり最高の盛り上がりは7〜9回目で、それには及ばなかった。まぁ最終回はまとめだからねー。事件後の漏れをなくすため(?)にエピローグの時間を十分に取って、その代わり明(佐々木蔵之介)の大暴れが短めに終わってしまったのが残念だった。やはり緊張感が途切れてしまうよね。
明(佐々木蔵之介)にすっかり同情している私は、半狂乱になって衛(稲垣吾郎)を狙う姿すら可哀想であった(プロジェクトが先を越されたというのはさすがに逆恨みも甚だしいと思ったけど)。わざわざ衛の家まで行って、ついに勝負をかけるのか!と思わせながらあっさりと逃走してしまったのは拍子抜けだった。でもあの目つきは怖いよなー。ライターを取ろうとする必死の表情とか、顔をくしゃくしゃにしての号泣など本当にすごいなぁと感心しきりでしたよ。
明のラストは灯油をかぶって壮絶な焼死…でも良かったのではないかと思ったが、その後の様子を見るとやはり下柳(成宮寛貴)の決死のダイブによって救われるのもアリだったのかも。連行される明を見送る衛というのは、給食費盗難の時と同じ構図だったけど、明の目つきが全く違っており「やっと自分を止められた」というような表情に見えたからかもしれない。衛ママ(吉行和子)との対面も、見てるこっちは「謝れば済むと思ってんのかよ!」と思ってしまったが、まるで子供のように泣きじゃくる明を見ていたら、許す許さないは別として一区切りついた感じになっていたからね。
明の父が美沙の両親を殺した事を特に調べもせず皆があっさりと納得してしまったり、鉄パイプで思いっきり殴られていた衛が怪我した様子もなくピンピンしていたり、美沙が全く借金取り(大西滝次郎)のことを全く覚えていなかったり、有紀(岡本綾)の突然の復縁宣言など、相変わらず不思議なこともたくさんあったが、まーいいんじゃないの?と何故か思えてしまうドラマだった。
ラストの今度は衛が亘(柏原収史)の立場に!というエンディングは嫌いではない。でも、衛の戦闘力を考えるとアレを止めるのは危険だ…。あと、美沙と衛のラブな展開で終わらなくてよかったよ。それを匂わせてはいたけれど、とりあえずそれはなくてよかったー。