のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

ちりとてちん

勇介が正平に真実を打ち明けた時の「そんなのしょぼい」発言は本当に腹正しかったが、「自分が20分頑張るのに自分の初高座の場所も選ばせてもらえないのか」は分からなくもないと思ってしまった。勇介が甘ったれていて、自分の力を過信しすぎていて、周りが見えていなくて、なんでも自分ひとりで出来ると勘違いしている思い上がったただのアホな若造だというのはすっごく分かる。でも勇介の気持ちのどこかに、自分の意思は無視されてどんどん話が進んでいってしまう恐怖とか、納得していないのにさも「お前のためだ」と言わんばかりにお膳立てされてしまう苛立ちがあるとしたら完全否定はできないなぁと思って。まぁ、単に「しょぼいから嫌だ。自分はこんな地味なデビューをするようなちっぽけな落語家じゃない」と思っているだけのような気がするけど!
激昂した喜代美が、勇介の気持ちも固いまま床屋さんに本当の事を話すのはどうかとも思ったけど*1、それでも草々兄さんの土下座を見せる事が勇介の心になんらかの変化をもたらすと思う。うん、あの土下座を見てたら泣けてきたよ。あれを見て勇介は自分を省みるのか、それとも草々兄さんまで見下すようになるのか…見下すようになったら本当にどうしようもないと思うが。師匠とおかみさんって、まさに父親と母親みたいなものなんだねー。
そして密かに追いつめられている小草若も心配です。

*1:床屋さんが嫌な思いをするだけ