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自虐の詩 業田良家

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 (下) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 (下) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

前半は幸江とイサオのどうしようもない平凡な毎日なんだけど、後半幸江の半生が語られ始めると四コマなのにストーリー漫画を読んでいるような気分になる。そしてラストで泣いてしまった。四コマ漫画なのに!イサオもかなりのものだけど(でも好きだ)、幸江の父ちゃんもかなりスゴイ。そんな父ちゃんを背負って生き抜く小学生の幸江が切なくて、おまわりさんのエピソードで胸が苦しくなった。中学生になると熊本さんの登場でさらに盛り上がりが加速する。熊本さん強いなぁ…。熊本さんが幸江にも見せなかった家の場所やら家族の様子が明らかになる四コマ、あれは泣けた。中学卒業からイサオに出会うまでは描かれていないが、幸江の事だからもうそれは本当に辛い、上手くいかない毎日を送っていたんだろなと、そこまで勝手に想像してしまってまた泣いた。
最後まで読むと、序盤のマンネリにも感じる「暴君イサオを甲斐甲斐しく世話をする幸江」の図がまた違って見えてくる。