素晴らしい世界 1・2巻 浅野いにお

素晴らしい世界 (1) (サンデーGXコミックス)

素晴らしい世界 2 (2) (サンデーGXコミックス)

連作短編集。ある作品では単なる通行人Aであった人物が、次の作品では主人公になるという構成。どの人にも物語があり、主人公であるという構成が好きなんです。
2、3、5、10、13、16話が気に入っている。どれも｢様々な事情で煮詰まってしまった人たちが、もうちょっと頑張ってみようかねと思う物語」なんだけど、主人公が20代くらいだと青さを感じてしまって妙に照れくさかった。逆に主人公が小中学生や30代以上だと、そのもがきっぷりが清々しいほどだったり、ボロボロの状況から必死で立ち上がった様子に共感できる。なので、好きな話は子供やオッサンが主役なものに偏ってしまった。
2巻のラストは個人的にしっくりこなかった。『ああ、なんて素晴らしい世界だ』でしめる17話で終わりにすれば良かったんじゃないかなと思う。