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ザ・クイズショウ

ザ・クイズショウ DVD-BOX

ザ・クイズショウ DVD-BOX

面白かった!!!深夜の30分番組でこんな面白いドラマをやっていたなんて…リアルタイムで見たかったなぁ。
片桐仁演じるMC田崎の、胡散臭いが愛嬌があっていかにも口八丁な感じ、戸次重幸演じるプロデューサ山之辺の端整ゆえに何を考えているか読めない表情、冷たい笑顔。それに加えてゲストキャラもそれぞれの特性を生かした配役で毎回毎回面白かった。オープニング映像もカッコよかった。
以下、ネタバレもあります。



エピソード4(整形美女)までは、所々にMC田崎の謎をちりばめながらも各ゲストが隠したい闇を暴露される「ザ・クイズショウ」を楽しんだ。エピソード5(ニート)からはここからが本題だとばかりにさらに面白さが爆発!それまでどんなゲストに対しても主導権を握っていたMC田崎が、逆に追いつめられる場面もあったりして、ゲームのバランスが崩れていくのにゾクゾクした。この辺りで、7の数字のこだわり、回答者は全部で7人なんじゃないか、7つの大罪に絡んでいるんじゃないか、そしてこの7人目の回答者になるのはMC田崎なんじゃないか、他の6人の回答者と対峙することが田崎にとっての「ザ・クイズショウ」はそのものなんじゃないか…などと考えだしたら面白くてたまらなかった。
「私はあなたの全てを知っています」というMC田崎のキメ台詞も、ただ単に与えられた回答者に関する情報として、記憶を失ってカラッポである事を再確認させられる言葉として、全てを思い出し誰も知らなかった真実を知っている者としてと、場面によって使われ方が違ったのも面白かった。
スマイリー北島の場合、インチキで相手を騙したり政治家に金を渡したり…とその悪行を追求されても仕方ないかなと思うような回答者だったし、断片的な情報からもしかしたら死んだ美雪に対して何かその運命を変えてしまうような事をやったのかも…?と思えなくもなかった。しかし、その次の内田清美は、美雪と職場が一緒だったというだけで整形を暴露されたりと、そこまで追いつめられなければならないものなのだろうか?とモヤモヤしたものが残っていたのだが、その気持ちも最後の回答者によって完全に解消されました。そもそも、山之辺自身が狂気に侵されていたから、「たったそれだけの理由」で7人の悪魔として集められたんだよね。
最後のMC田崎VS山之辺も、その熱演に引き込まれました。山之辺が田崎に「僕には復讐する権利がある!」というような事を叫んでいたけど、それこそ真相は田崎にこそ山之辺に復讐する権利があったんじゃないかと思う。でも、それをせずに許す事を選び、あくまで「ザ・クイズショウ」として番組をしめた田崎(とエンディング)に思わず感動してしまった。ラスト、ひまわり畑の中を走る山之辺姉弟を見つめる山之辺の映像が切なかったなぁ。
本当に面白かったー。そういえば、櫻井版の『ザ・クイズショウ』にも山之辺が出てるってのを見かけたんだけど、山之辺目当てに見る価値はあるのだろうか…。