- 作者: 中村明日美子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/06/09
- メディア: コミック
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美しい絵、繊細な線の1本1本から色気が漂ってくるようだった。この美しい絵が独特の雰囲気を作り上げていて、その世界にとっぷりと浸る事ができました。朱の死の謎、突然現われた双子の謎、作家溝呂木の抱える大きな問題、そのどれもが密接に絡みあっていて解くのは困難な状態、でもその中のある1本の紐を引っ張ればスルーーーっと綺麗解けて全てが解決しそうな、そんな期待感がありました。
1巻では登場人物がこの「謎」に関わっている動機を少しずつ見せて、とてもいいところでで「つづく」となってしまいました。2巻以降にグッと物語が進みそうだ。
以下、ネタバレもあります。
桜=携帯電話の持ち主だった女子大生じゃないのかなー。「藤乃朱」というペンネームで小説を描いていて、死んだ美しい朱は、溝呂木を落とすための彼女の代理(ビジュアル担当みたいな)だったのでは。朱の部屋と言われた場所は殺風景であったのに、何故か洗面所だけはゴチャゴチャしていて、整形で朱そっくりの顔に作り変えたんじゃないかと。死んだ朱と桜は共犯だと思うんだけど、じゃあ何故自殺したのかはさっぱり分からない。
唯一の穏やかな日常でもあるコヨミが、嫉妬なり失望なりで壊れる展開になったら凹みそう。