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【PS4】HEAVY RAIN 心の軋むとき

面白かった!!「デトロイトビカムヒューマン」にはまりすぎたので、同じ会社の別作品にトライしてみました。もともとは2010年にPS3で発売されたゲームのPS4リマスター版です。
デトロイト」よりも、もっと細かい日常の作業がコントローラーで要求されるのに驚きました。例えば、冷蔵庫を開ける、中からオレンジジュースを取りだす、振る、飲む。これらの動きをひとつひとつコントローラーを操作します。この細かい動きの日常生活があるからこそ、キャラとの一体感を得られると思いました。いつの間にか、自分がその世界の中にいる気持ちになれる。これがあるからこそ、日常から非日常に突き落とされた時の緊張感とプレッシャーがリアルに伝わってきました。
折り紙殺人鬼と呼ばれる連続殺人犯に子供を誘拐された父親、事件を捜査するFBI捜査官、独自に事件を追う私立探偵、ジャーナリストの4人の視点になって事件解決を目指します。吹き替え声優さんが洋画などでもよく耳にする有名な方たちばかりなので、その見事な演技で感情移入が半端ないです。特に父親役の宮本充さんによる「ショーン(息子)のためなら何でもする!選択肢はないんだ!!」や「ショーーーン!!ショーーーーーーン!!!」などの悲痛な絶叫が耳に残りすぎて、胸が痛くなるよ。
コントローラーの操作が独特で、移動がR2ボタンなのに慣れるまでは戸惑った。QTEも頻繁にあるけど難易度ノーマルならそれほど意地悪な指示がでないので大丈夫でした。R1で拳銃の引き金を引く動作なのだが、一番最初はそれが分からず撃つ気が全くないのに誤射して殺してしまったことがありました…。(さすがにそこはやり直したw)
あと、最初に起動した時に、日本語表示がブルブル揺れていて、これって不安感緊張感を表現している演出なの…?とも一瞬思ったが、どうやら不具合のよう。ネットで調べたらよくある事らしくて、ソフトを終了しPS4を再起動したら元に戻りました。

 

!!以下、ストーリーに関するネタバレがあります!!

 

 


初回は、イーサン息子救出成功、マディソン生存、ジェイデンARIの長時間使用により死亡、スコット転落死でありました。まさかジェイデンがそんな理由でリタイアするとは思わなかったよ…。確かに警告はされていたけど、事件の真相が分からぬとしつこくARIをいじっていたのが失敗だった。
1周目、自分の指切断はできたけど、殺人は無理でした。だが、2周目で引き金を引いたら、こっちの方がしっくりきた。息子を助けるためにイーサンならやる、やれると思えた。1周目はストーリーを追い、犯人は誰だと考えながら、初見で何が起こるか分からない緊張感の中でプレイヤーとして楽しんだけれど、2周目は一通りすべて答えを知って後だから、イーサンというキャラクターそのものに集中してより深く楽しめたのだと思う。
ゲームとしては最高に面白かったけど、ミステリーとしてはスッキリしない箇所もあるかなぁ。記憶障害の男が手に折り紙を持っていた事や水死のイメージに苦しめられた事の理由が述べられていない、自分で殺しておきながら心の声で「こんな死に方可哀想すぎる」と同情している、捜査官が容疑者を脱走させたのにその後特に処罰されることもなく捜査を続けている、面識のない真犯人の名前を聞いた時驚いて動揺したような表情をしているなどなど。ミスリードを優先しすぎて、辻褄が合わなくなった、もしくはそれらを描写する余裕が容量や時間の問題で足りなかったのかな。
犯人は全く分からなかった!緊張感と悲壮感のありすぎるイーサン、職場のギスギスと禁断症状に悩まされる先行き不安なジェイデン、謎の暴漢に襲われ恐怖の開幕だったマディソン、この3人に比べて人助けして感謝される上に、体格に似合わぬ機敏さで相手を武力でも制圧できる序盤のスコットは完全に癒しパートだったから…。だが、その圧倒的な戦闘力も伏線だったとはね。
1周目の時は善に見えた心の声が、同じセリフでも2周目にやると真逆に見える…というようになればよかったなと思う。ものすごく大変な事だなんだろうけど。
デトロイト」も「ヘビーレイン」も最高に面白かったので、「ビヨンド」もいずれやるつもりであります。