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タイガー&ドラゴン #9「粗忽長屋」の回

虎児(長瀬智也)とヤスオ(北村一輝)が中心のヤクザがらみのお話だったが、竜二(岡田准一)が良かったなー。店をメチャクチャにされた後の「お前やっぱりヤクザだな」が切なかった。今まで積み上げてきた虎児と竜二の関係や、谷中家の団らんが消えてなくなってしまうのではないかと思えたら短いシーンなのに泣けてきたよ。面白いオチが見たくて走り出す竜二も、初期の「面白いこと大好物!」みたいな無鉄砲キャラが復活したかのようで妙に嬉しかった。
ウルフ商会の哲也(猪野学)と泰次(少路勇介)もいい感じでした。特に泰次。どうみてもヤクザに向かないような、虐げられキャラに弱い…。見ていてずっと気になってしまったよ。単に、内気だがキレると危険な若者にも見えなくないけど、妙に真面目なのとラストで虎児の落語を聞いてから出頭する姿に、やはり見放せない何かがあると思ってしまった。少路勇介の顔、何かで見たことあるのだけど…思い出せないなぁ。あと、哲也が猪野学だってことに全っ然気がつかなかった!
死んだ哲也をヤスオに見立てて始末し、本物のヤスオは田舎へ帰る、殺した泰次は自首という結末だったけど、そうなると突然行方不明になる本物の哲也はどう扱われたのだろうか?「結婚しました」ハガキが届く以前に、力夫(橋本じゅん)はおかしいと思わなかったのかなぁ。それは「若頭」を「わかあたま」と読んでしま程の組長だからうまく騙せていました…という事だったのかなぁ。
落語を知らないので、ドラマを見る前に簡単な予習をしているのですが、今回の落語「粗忽長屋」は怖かった。死んだ熊を担ぐ熊、「ここに居る俺は一体誰?」といサゲ。幽霊のようなホラーテイストで怖いというより、自分があやふやで、本当にここに存在しているのは熊という人間なのか?というような存在の不確かさを突きつけられる感じで、ゾクっとしてしまった。でも、これって笑い話なんだよね?捉え方間違っていたら恥ずかしい。