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タイガー&ドラゴン #10「品川心中」の回

冒頭の高座にはついにどん兵衛西田敏行)が登場。あーもうすぐ終わってしまうんだなぁと、この段階ですでに切なかった。
クドカン脚本では、義理人情というか浪花節というか…その手の話が一番好きだと改めて痛感した。最終回直前で最高に盛り上がりました。ラストの虎児(長瀬智也)の笑顔と、どん兵衛の泣き顔でダムが決壊。どん兵衛が「どんなに追い込まれたって平気で笑ってられるのが本物なんだよ」言ったのを受けて、虎児は笑顔を見せる。小虎としての人生が終わってしまう事も、親分(笑福亭鶴瓶)や日向さん(宅間孝行)の心遣いを無にしてしまう事も分かってたはずなのに、でもやらずにはいられなかった。そんな葛藤の果てにあの笑顔。いつも通り、オチ前に小虎の高座が始りそうだったから、今回もどうにかしてまとめたのかと思ったが、ついに虎児は現れず。ああ〜!今回はダメなのかぁと辛かったよ。
竜二(岡田准一)の「品川心中」は「品川」と「腰が抜けて動けない」だけがリンクしているように見えた。虎児の落語が現実世界をなぞらえた噺というスタイルなのに対し、竜二の落語は現実世界の出来事を新に落語へ還元するというスタイルを取っているように見えた(どうも上手く言えないが)。些細な事でも面白おかしく話せるセンスを持っている竜二ならではのやり方という事なのだろうか?
お染と金蔵を演じる人が次々代わっていたが、それぞれがそれぞれらしいお染と金蔵だった…。
ちょっと腑に落ちなかったのが、メグミ(伊東美咲)が中盤「複雑(むしろ普通)」になってしまった事と、竜二がドラゴンソーダの店長を辞めて林屋亭に入門した所。後者はかなり突然に見えた。


【泣きツボ】

  • 親分の「落語て面白いか?」「ワシが短い噺教えたるわ」というまるで実の子に対するような優しさに溢れた話し方。
  • 虎児をカタギにさせようと皆がカンパ。小しん師匠も何だかんだで20万。
  • 「行ったらあかん!行ったらあかんぞ虎!お前はわしらの希望の星や…」
  • インドア派ヤクザなのに殴りこみで必死で頑張る銀次郎(塚本高史)。人を殴ったのも初めてっぽかったし、それだけ覚悟をしていた様子に泣けた。
  • 「うまく逃げてください…二代目」
  • 虎児の笑顔とどん兵衛の泣き顔。