のんべんだらりといきましょう

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タイガー&ドラゴン #1 「芝浜」の回

やっと、やっと見る事ができましたよ!面白かったーー。
落語の元ネタ「芝浜」をどん兵衛西田敏行)の高座でかなりじっくり見せてくれるので、分かりやすいとは思うけどそのリンク具合を十分に堪能したかったら予習しておいた方がいいのかもね。今回は予習済みだったので、筋を追うだけでなく余裕を持って笑いながら見る事ができた。拾った財布を夢にしないで、出会った男を夢にするというのは見事だったなぁ。しかも、最後は「夢になったら困るから」と酒を断るリサ(蒼井優)までキレイにオチている。無駄な伏線がないというか、全てがきっちり回収された感じだった。
どん兵衛西田敏行は、特に竜二(岡田准一)とのケンカの場面が圧巻だったと思う。竜二への説教、虎児の過去の話、小百合(銀粉蝶)を心配したり、ジェンガを踏んで痛がったり、ドン太(阿部サダヲ)を絞めて落としたりと、泣かせたり笑わせたりの緩急がすごい。さすがだなーと思ってしまった。
虎児(長瀬智也)は虎児としてはまっていました。「女に振り回されんじゃねぇ、女を振り回す男になれ」っていうのがかーなーり男前だった。借金取りに行った先で一人ダジャレで楽しむ(誰もウケていない)とか、噺の練習をすると実は努力家だなぁ。職業はヤクザだが、言っている事はかなり常識的。そこがやや世間を斜めに見ている感じの竜二といいコンビなのかなー。
遅れてきたブームで『キャッツ』に大ハマリ中の身としては、竜二=ぶっさんに見えてこないかというのも気になっていただが…平気だったなー。同じような半ギレキャラではあったけど、もっとクセがあって暗い感じ。その分、虎児が生真面目に見える。あと『キャッツ』に比べると年代限定の小ネタが少なくて分かりやすいような気がする。その「年代限定」ネタにどストライクだった身としては少々寂しくもあるが、その代わりに本筋が入り組んだ面白さなのでコチラに集中できるかも。小ネタ満載で尚且つ本筋も入り組んでいたら見るの大変でしょう(それはそれでかなり嬉しくもあるが)。
虎児たちが劇中劇に登場する以外のお約束として「谷中家での大喧嘩」「どん太(阿部サダヲ)のアフロカツラ投げ捨て」などが毎週盛り込まれるのだろうか。昔懐かしい大家族ホームドラマのよう。
岡田准一の上半身裸に驚いた。なんであんなに鍛えてあるんだー!
次回は「饅頭怖い」。これは知っている!子供の頃本で読んだよ。でも、古典落語だとは知らなかった…。