のんべんだらりといきましょう

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Q10 #9

未来の妻(月子)そっくりのQ10を2010年に送り込んだって事は、Q10の存在ありきで平太と月子が出会うという歪んだ形にならないか?というのが気になっていたんだけど、最終回で上手くまとめたな〜と思いました。月子自身はQ10が自分(そっくりのロボット)である事を知らなかったんだよね。平太本人のQ10の記憶はだんだん薄れていくはずなのに、話を聞いた月子がずっと覚えていて、そして信じていて、だからこそそれを確認するためにQ10を送り込んだと。月子の愛がQ10を生み、平太の愛を生み、その上おじいちゃんになった平太にQ10の存在をはっきりと思い出させる奇蹟を生んだという壮大なロマンを見せられたら黙るしかないわ。Q10の存在を信じていた月子が、Q10の正体が自分自身だと知った時はどんな気持ちだったのかな…といろいろ妄想すると切なさも倍増しますね。
ただ、とても残念だったのは、平太と月子の出会いが早すぎに思えた事です。未来を垣間見て、そこには笑っている自分がいる事をを知ったからこそ、月子との出会いはもっと遅くあって欲しかったな。まだまだQ10の記憶が生々しい時分だと、Q10に似ている月子という目で見てしまうんじゃないかと。記憶は失っても、なかった事にはならないからこそ、心の中に残っているQ10のかけらを抱えたまま、月子というひとりの女性と出会って恋に落ちて欲しかったと考えるのはロマンチックすぎるでしょうか。Q10と出会うために月子と結婚するんじゃ…という可能性を考えたくないわけですよ。
久保くん無事生還おめでとう〜!池松くんは本当に上手いと再確認。でも、ちょっと勿体無かったなぁという気が。後半、久保くんの世界と平太の世界が分かれてしまったけど、それが再び互いに影響しあうような関係を見たかったので、久保くんの担当は山本さんという形になってしまったのが寂しかった。
あと、中尾な!細田さんも最高でした!どんだけコスプレ好きなのよとか、そのテンションは何なのよ…と笑わせてもらいつつ、彼の大切なものに向かってなりふり構わず邁進する姿が好きでした。「俺にパワーを授けてください!」の場面のトリッキーな動きに吹き出しつつも泣きそうになった。きっと中尾が未来でQ10の元となるような涙を流すロボットを作ったんだ!と思う事にします。きっとそうだ。