アリス・イン・ワンダーランド
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2010/08/04
- メディア: DVD
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ただ、それらに比べるとストーリーは凡庸だったような。ティム・バートン独特の狂気や毒気、そして優しさなどが薄まって、とても分かりやすい王道の冒険物語に落ち着いていた。マッド・ハッターが「マッド」である所以や、正気と狂気が同居する様子などはジョニー・デップがきっちり演じていて魅力的だった。同様に他のキャラクターももう少し深く見たかったな。
ネタバレってほどではないですが以下、「続きを読む」で。
特に赤の女王は、他の人に比べて「大きい」アリスに対して優しかったり、誰も自分を愛さない苦悩や、全てを持っていた妹への妬み、偽りの愛や尊敬に騙される愚かさなどを見ると、悪者であると同時に弱者でもあった気がするのに、あっさりと片付けられてしまってもったいなかった。反対に可憐な白の女王は、預言とはいえ王位奪還をアリスに全て委ね、自分の生き方はしっかりと貫くあたり、あの独特のメイクのせいもあって腹黒さも持っているのかと疑っていたがそこまで捻った事も無く。
アリスVSドラゴン戦は、預言書で「アリスがドラゴンを倒す」とあるくらいだから、結果が見えていてハラハラすることはなかった。なので、あの戦争場面は、アリスとドラゴンの時間を多少減らしても、他の仲間たちの奮闘ぶりを見たかったかなー。