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ぼくらのよあけ 2 今井哲也

ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)

ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)

2巻で完結、面白かった。きれいにまとまったラストを読み終えて、自分も一緒に夏の冒険をし終えたような満足した気分になった。
以下、内容にも触れています。



ゆうまたちそれぞれに与えられた問題を、それぞれがクリア、または変化の兆しを見せながら成長していく様を見ているのはとても気持ちが良い。それは人間だけでなくオートボットも然り。
わこの乱入によって諍いが起き、ついに大人の目に触れて宇宙船に関わる事を禁止されれた後の低迷から再始動までの流れが特に燃えた。お約束の大人による妨害でもあるんだけど、ゆうま達子供のイラつきも理解しつつ、お母さんが反対するのにもきちんとドラマが用意してあって、両者の目線で見ることが出来たのが良かった。宇宙船を中心にして様々な気持ちが交錯するのが面白い。
お母さんの目を盗んで屋上に上がろうとするゆうまの前に現れたお父さんがカッコよかったなー!大人3人も親でありつつ、ちゃんと子供の頃の心も忘れないで持っていた。直接は描かれていないが、ヨシタツ以外の2人がどんな気持ちであのコアを宇宙船に返したのか…と想像すると胸がチクチクと痛む。関係者が顔を合わせて「秘密の作戦会議」が始まった時はワクワクした!
28年前とは逆方向へとすれ違う、SH3と宇宙船、そして彗星の絵には胸がいっぱいになった。宇宙船がSH3に出した一瞬でどんな会話をしたのか気になるよ。いい話だったなー。
「私はきみたちと友達になるためにきたんだよ」と宇宙船が言うように、わこや花香が他者を受け入れ、分かり合えるようになる事を願うよ。