のんべんだらりといきましょう

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野ブタ。をプロデュース #3

またしてもの今更3話の感想です。
このドラマは確かにいじめられっ子の信子(堀北真希)が変わっていく姿を描いているのだろうけど、でも結局は修二(亀梨和也)の物語なんだろうなーと思いました。「自分には何もない」ことに案外早く気がついたのは意外だった。もっと決定的な局面でやっと気がつくものかと思っていたから。
最後がちょっと感動するというおばけ屋敷に、本当に感動してしまった。当たり前のことを、簡単な言葉で改めて気づかせてくれるって凄い事だと思う。修二と彰山下智久)と信子の出会いも、信子と義理の父の繋がりも、修二が家族とともにいることも、まさに奇跡。彰の何気ない話から、その本当の意味を汲み取る事ができた信子は素敵な子ではないですか。
あと、ススキを取りに行ったときの信子と彰の会話も良かったなー!信子と彰の距離感が羨ましい。修二だと周りとの摩擦を嫌うあまりあと一歩踏み出せないようなところも、彰は無遠慮にズカズカ入り込んでくる。でも、そういうのって時には必要なんだよね、きっと。だから、信子がおにぎりを持って走り出せたのだろうし。
協力的な3人組が生霊だったのは、個人的にアリ。幽霊ではなく、生霊だった事がまたツボだった。死んでいった人ではなく、今も心をすり減らしながら毎日生きていて、でもあの楽しかった瞬間を忘れられずに遊びに来てしまう。生きていれば大変なことも当たり前にあるからこそ、一度しかない自由な時間が懐かしい。信子の「後になって楽しさが分かる」というのと重なってジーンとしました。
こんな展開だったらベタすぎて興醒めするぜ!というのは分かっているのだが、坂東(水田芙美子)と信子が早く和解すればいいのにと思う。信子が人気者になり、坂東が「おぼえてろよ!」的にフェードアウトするのではなくて、坂東の側もきちんと描写されつつ決着がついて欲しいなぁ。このドラマなら、そんな夢も見せてもらいたい気分になる。
そう思う反面、修二のこれからを思うとちょっと気が重い。