のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

15歳の志願兵

池松くんの演技が本当に素晴らしかった。講堂で話が始まったとき、卒業生の軍人熱弁をふるっているとき、決起集会が開かれ笠井が話し始めたとき、彼の話が終わって皆が一斉に立ち上がったとき、それぞれの表情が上手くて、最後に立ち上がったときの「完全に乗せられた」表情は本当にそういう顔つきだった。藤山少年の心の動きが手に取るように分かる見事な演技でした。講堂の空気が変わる感じがビシビシ伝わってくるのも怖かった。
親からの目線、教師からの目線をいろんな方向から見せてくれたのも良かった。他の親に志願をやめさせてくれと言われて「うちの子も志願しています」と言った時の藤山父の感情とはまた違った意味を持った、校長の「私の子供も出征しています」や、教師の間で食い違う考え方、息子の戦死に涙ひとつ流さず「これを使命」と気丈に息子を戦地に送り出す笠井母、その母親の戦後に見せた涙、1時間15分と短い時間ながらも密度の濃い内容でした。
高橋さんや池松くんはそろそろ大河ドラマのメインキャストにお呼びが掛かってもおかしくないと思う今日この頃。