少年は時を越えて人間を見つめる存在ではあるが、全知全能の神という訳ではないらしい。思いもよらない行動を人間がとると、怒りを露にしたり拗ねたりもする。それが意外であった。
- 鉄雄
- 必死に生きようとする登場人物が多い中で、鉄雄は何故何事にも執着しなかったのだろうか。生まれつきの容姿や、病気のせい?これまでの話とは少し違った視点で面白かった。
- ソクラテス
- ソクラテスと少年が見た未来がどんなものだったか想像するだけで恐ろしい。永遠を生きる少年と、死を受け入れるソクラテスの問答のが妙に心地よかった。ソクラテスがあまりにも好々爺で愛らしいっすよー。
- タマラとドミトリ
- 2巻では一番この話が一番好き。人生の最後にはタマラのような気持ちになって死にたい。
- レスリー・ヘイワードと山田正蔵
- いつもと違って少年が傍観者ではなく、人間の人生に積極的に関わっている(ゲームとしてだが)。しかも別件が2つ同時進行で。その分掘り下げが今ひとつなようでいまいちであったかな。