のんべんだらりといきましょう

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Another

「死者は誰か」に振り回されながら最後まで楽しめました!序盤の3話くらいは謎を振りまくばかりで何も見えてこず何も起こらず、いまいち盛り上がらなかったんだけど最初の犠牲者が出たところでいきなり跳ねました!え?この生徒って榊原くんや鳴ちゃんに続く主力キャラのひとりじゃないの!?いきなりこんな残酷な退場の仕方って!!!と衝撃を受けたよ…。その後も続々と続く犠牲者に、誰が死者かと迷わせる様々なエピソード、中盤以降はサブキャラもしっかり立ってきて誰が次の犠牲者になってしまうのか、誰も死んで欲しくないよーと緊張しながら見てました。
ホラー演出以外では、鳴ちゃんこそ死者なんじゃないか?と言う疑問が解けた後の彼女自身がそれまでと違い生気を取り戻していて、見ててイメージがガラリと変わったのが印象的でした。あとは、赤沢さんが可愛かった!お気に入りのキャラでした。
以下、最終話のネタバレがあります。



死者の正体には驚かされた!!生徒じゃないのかよ!教員ってオチはありなのか?教室の机の数が足らないってのは?などなど様々は疑問も浮かびましたが、それよりも三神先生が怜子さんだった事の方が強烈で死者の正体には何となく納得してしまいました。何もかも全て「現象」ってことで。それにしても三神怜子にはまったく気づかなかった!アニメだし容姿は無理やりでどうとでもなるだろうけど、声優さんの声も分からなかった…。しかし、こういうのって小説だからこそ成り立つ設定なんじゃないかという概念を完全に覆されたわー。これを映像化したって事に感心してしまいました。でも、三神先生が怜子さんだってのは、視聴者が気づかなかったトリックってだけで、榊原くんを始め、生徒や千曳さんらは当然分かっていたんだよね。ということは、みんなで海に行ったときも、三神先生と出かけてたって事なのかー。怜子さんの車の運転に対して「人は見かけによらない」と赤沢さんが言ってたのは、普段の三神先生に対してってことだったのか。九官鳥や怜子さんの両親や記憶の改ざんなど、ちゃんと種明しもあってすっきりしたよ。
死者は自分が死者である事に気づいていない、そして死者が殺しまわっているわけではないってのが切ない設定でした。最後、榊原くんの手によって死に帰された怜子さんだけど、彼女は結局2度殺されたって事なんだよね。かつての現象の犠牲者で、なおかつ今回も恐怖に晒されて…と、他の犠牲者たちと同じく巻き込まれただけってことだものね。そして、怜子さんを死に帰した事で、榊原くんの学年の災厄は終了となったけれど、これで全てが終わったわけではなく今後もこの現象は続くわけだし。そこがゾッとする。最後に勅使河原くんと望月くんがMDに解決法を録音して残しておいたけど、かつてのカセットテープがそうであったように、MDもいずれ「これどうやって聞くの?」って事になるんじゃないかと…。
勅使河原くんと望月くんといえば、二人とも犠牲者になるかと思った…特に望月くん。最後までよく生き延びたなぁ。主人公である榊原くんは、最後の最後まで実はこの子がやっぱり死者なんじゃないか?と疑ってましたスミマセン。(終盤の合宿で何度も命のキケンに晒されながらものすごい勢いでかわしていたのを見て主人公パワーを見せ付けられました)そして、赤沢さん…!彼女が死んじゃったのが密かにダメージでかかった!榊原くんとの出会いの記憶が改ざんされている事から一時期は彼女が死者かと疑った事もあったけど、死者退治に本気出した鳴ちゃんが彼女をスルーした事によって安心していたのにこの結末。可哀相じゃないかーーー!!中盤以降あんなに魅力的に描かれていたからこそ死の瞬間まで美しかったけれども、それにしたって…。あと、風見くんが大暴れしたのにも驚いた。桜木さんの死のショックに加え、勅使河原くんに突き落とされて完全に壊れちゃったんだろうけど、「僕は榊原くんが死者だと思う」って言ってるなら榊原くんを最初から狙えよ!関係ない女子生徒が2人も殺されて可哀相すぎる!鬼だ!鬼がいる!!と思いました。
原作、マンガも読んでみたいな。でも原作小説は表紙がちょっと怖いので手に取れない…。