のんべんだらりといきましょう

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未来のミライ

くんちゃんがさぁ…うーん、苦手だった。最後まで面倒くさいなぁという印象が抜けきれなかった。だが、このくんちゃんは「4歳児あるある」であり「子育てあるある」なんだとすれば、子育てを経験している人から見れば納得できるのだろうし、単に自分が理解できていないだけかもしれないなぁ…と迷うところ。
くんちゃんが苦手とはいえ、ああやって暴れまくるのも分かる気がした。両親は本当に大変なんだろうけど、特にお母さんがさらっとしすぎているというか、なんだか薄い感じ(あえて深く描かなかったのかもしれないけど)だったから、くんちゃんが寂しさのあまりいつまでも癇癪が終わらないのも仕方ないんじゃないかなぁと思えた。
そんなお母さんに違和感があったところに、タチが悪い子供時代のエピソードをぶっこんできたので、さらに彼女の事が苦手になってしまった。あのくんちゃんでさえさすがにやりすぎと戸惑っているのに、それを煽るような事をしているこの子供はいったい何なの?と見ててちょっとイライラしたよ。これがくんちゃんがしたかった冒険なのか?と思ってしまった。心を痛めたくんちゃんが、ものを散らかすのは良くないと反省したとしても、このお母さんへのマイナスの印象が覆る事はなかった。
冒頭から赤ちゃん返りさく裂させて、おもちゃで赤子を殴ろうとする暴挙にでるくんちゃんには唖然とさせられたが、きっとくんちゃんが一番酷いのはこの場面で、ここからダックス王子のゆっこと冒険に出かけて成長していくのだな!楽しみだな~!と期待したが、突然お尻に尻尾をさして犬になり走り回りました(おしまい)となって、あれ…?となった。
同様に未来のミライちゃんが登場した時は、今度こそくんちゃんとダックス王子ゆっことミライちゃんで大冒険に出かけるのだな!!と再び期待。だが、念入りな描写でお雛様を片付けました(おしまい)となって、あれれ…?ここでやっと大冒険には出ないことに気づいたよ!
だが、冒険というよりちょっとしたイベントの繰り返しにさすがに飽きてきた所で挟まれた、ひいじいじのエピソードはとても良かった!くんちゃん自転車に乗れない→未来ちゃんの世話をするためお父さんもいなくなってしまったというコンボからの発狂を、ひいじいじが「お父さん」のようにくんちゃんを導き、成長させてくれた。そしてくんちゃんは自力で自転車に乗れるようになり、お友達を作って遊べるようになる。冒険がくんちゃん自身に大きく影響するエピソードでとってもよかったな~。オートバイの疾走感と解放感も良かった。
そしてもう一つとても良かったのは、終盤の東京駅!!!不思議な東京駅の描写が本当に素敵だった!東京駅であり、ヨーロッパにありそうな雰囲気の駅でもあり、デジタルとアナログが無造作に交錯したような…とにかくとてもとてもかっこいい!ただし、そんな東京駅で始めるのは突然のトラウマ劇場wこれ怖すぎるでしょ。子供でなくても夢に見そう。この美しさと恐ろしさは見ごたえがあった。
「日々の積み重ねが今を作る」と過去から未来へと続く命とその輝きというテーマが最後に語られていたけど、それを強く感じられたのがひいじいじのエピソードで、それ以外はくんちゃんがひたすら「すきくなぁあああい!!」と暴れまわっている印象の方が強かったな。

声の演技はみんなお上手だった!くんちゃんも声が年齢に対して大人っぽいとは思ったが、演技自体はとてもしっかりしていたと思うな~。

 

「未来のミライ」スタンダード・エディション [DVD]

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