のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

女王の教室スペシャル エピソード1

理想と希望に満ち溢れた「いい先生」である真矢(天海祐希)のやり方がヌルくて、いたたまれない気持ちになった。特定の生徒だけと交換日記を始めたり、殴ってくれたら本当のことを話すという言い分を真に受けてしまったり…。隙がありすぎて、これでは仕方ないかもなぁと思えてくる。最初から完璧な教師ではなかったんだね。ただ、父親(西岡徳馬)に見せる厳しい表情からは、後の真矢に見られるあの強さがすでに垣間見られるので、白真矢から黒真矢への変化も不自然に見えないのかもしれない。
真矢の言う事はとても正しいのだけれど、正しい事がいつも良い事とは限らない。それを学校生活で悩む和美(志田未来)を再び登場させる事によって、マヤの過去の失敗と同じ轍を踏ませたくないと思う和美へのアドバイスを通して、かなり上手く見せているなぁと思いました。
川で溺れる自分の子供を助けられなかった真矢。確か、本編で和美が溺れそうになっている時に瞬時に助けに飛び込んだんだよね。他にも、過去の真矢は「自殺する」と騒いだ生徒を放っておいたけど、黒真矢はそういうことをさせないように24時間といっていいくらい、生徒に目を配っていたんだ。過去の出来事を踏まえて、和美たち6年3組の騒動を教師として最善の方法で見守っていたというのが改めて伝わった上手い構成だったと思う。
問題の生徒・愛(後藤果萌)は、「あぁ、確かにいそうだよね」と思わせる生徒だった。自分だけを見てくれるか、甘えさせてくれるかどうかに敏感で、そういう大人を見分ける能力に長けている子供。構って欲しくていい子になったり悪い子になったり、本来ならば親に見せるような態度を、当の親が相手にしてくれないものだから代わりに真矢を選んだのかもしれないね。この子の騒動が悪意に満ちて真矢を失職させるためだけのものではなくて、再び復職するきっかけになったのには少し救われた。次の問題児くんは、騒動の先に誰かが救われるような展開にはならないのかな。「どうして人を殺してはいけないんですか?」とか聞くような子供だものなぁ。
エピソード2の予告を見ただけでダメージを受けた…。かなりヘビーそうだ。