のんべんだらりといきましょう

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任侠ヘルパースペシャル

去年のテレビシリーズでの大事なエピソードもすっかり忘れてたので、冒頭はいろいろと思い出しながら見てた。晶さんが若年性アルツハイマーだったという事すら覚えてなくて、最初に出てきた高額請求された挙句に孤独死のおばあちゃんエピソードとともに、ああ〜そうだったこのドラマこういう重い話だったわ…と改めて再確認。
孤独死、そしてそんなお年よりをカモにして儲けようとするとするヤクザの手口、シャッター商店街に残る高齢者、介護や親子の問題などなどいろいろな要素が詰まっていたけれど、大きく見れば彦一と晶の物語の結末だった。本当にこのドラマ容赦ないなー。若年性アルツハイマーを患ってしまったということは、彦一と亮太と晶にはいずれ別れが訪れることも分かってはいたが、それをメインに持ってくるとは思わなかった。亮太が本当に不憫すぎて泣けたよ…。
ただ、彦一と晶の物語はしっかりと終わったけれど、その他の樽川による悪徳介護ビジネスや、他人と積極的に関わろうとしないお年寄りについては何とな〜く流れてしまった感じだった。特に今回の敵役・樽川との決着はどうなったのかがはっきり描かれてなくて気になります。彦一、そして追いかけた研修仲間達ともども酷い惨状で帰還したようだけど、じゃあ樽川らはどうなったんだ。樽川の会社はぶっ潰されたのか、それとものうのうとまた同じことをやっているのか。樽川役の北村さんがこれまた本当に嫌らしい感じのインテリ極道を上手く演じていたので、解決してスッキリしたいところだったけどなぁ。
彦一は今回もカッコよかった。草なぎさんスゴイわ、とても地デジ大使と同一人物とは思えない。晶に対する優しい目、泣き顔、息を引き取った晶を見つめるからっぽの表情、最後死ぬつもりで樽川の会社までいった時の凄みと、まるで本当に「翼彦一」という男が存在するかのような全身全霊の演技でした。
他のキャストも、たとえ出番は少なめであっても前作で登場した人がほとんど登場してたのは嬉しかった。こういう丁寧なのが良いですね。あれ?でも、タイヨウのヘルパーだった双子は出番なかったかも?
辛い境遇にひたすら耐える亮太と彦一の別れ、今まで「クソガキ」などと言って名前を呼ばなかった彦一が、最後に「亮太」としっかり名前を呼び一人の男として扱っているのが良かったなぁ。いじめられっこだった亮太が、学校の事、父親の事、母の病気と死を乗り越えて(乗り越えようとして)頑張っている姿は実に健気だった。子供店長ここにあり!といわんばかりの見事な泣きでしたよ。あーでも、最後の人形から石が落ちたのはどういう意味だったのかなぁ。1年間一緒にゲーセンの仕事をした思い出を振り返る意味か、それとも簡単には取れないUFOキャッチャー(亮太手作りのオモチャでも取れなかったし)のように世の中甘くない頑張れよという意味か。あとは、インチキ(石を仕込む)をしたら本当に欲しいものは手に入らないよという意味とか?
リコさんと二本木が自作自演で鷲津組と事を起こしたのは、今までのイメージとちょっと違った見えた。いくら血気盛んだってそこまでするかなぁ。しかも刑務所行き…。いやでもリコさんや二本木はヒーローではなく極道で、自分らの行った事の罰は受けるというケジメを表していたのかな。とりあえず、二本木の黒猫さんがちゃんと安心できる暮らしをしていて良かったよ!