- 作者: 河原和音,アルコ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: コミック
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主人公の猛男が、見た目は決してイケメンとはいえない男なんだけれど、その心根たるやまさしく立派な漢。強く優しく誠実で熱血、同性からは慕われ愛され、不器用で鈍感なんだけどそこがまた魅力的で男の中の男。が、そのごつい見た目からか、好きな女の子は悉く幼馴染のイケメン砂川に惚れてしまうというちょっぴり哀しい人生を送ってきました。そんな猛男の前に可愛い大和さんが現れて…というお話。
以下、内容にも触れています。
猛男がホントに魅力的なんだよね。これまでの残念な経験からか、砂川がイケメンすぎるからか、大和さんに対してもすぐに諦めモードに入ってしまうんだけど、そこで自虐的になりすぎたり、いじけたりせずに、前向きに「協力しよう!」と彼女のために応援モードに入れる強さがかっこいいんだよなー。(元来の鈍感さから勘違いやおせっかいも多いけど)鉄骨転落時の「王子様になれないのか。まぁいいだろう」のモノローグは泣ける。手の届かないものへの憧れと寂しさと、それでも彼女が幸せならと他人を思いやれる優しさがビシビシ伝わってきて切ないんだよね。
そんな猛男と大和さんにだけスポットが当てられているのかと思うと、そうでもなく。砂川がまた良い男。見た目も男前だけど、心も男前だった。チビ砂川の優しい目に泣きそうになりました。砂川姉も素敵だったな。割って入ろうなどの意地悪をせず、猛男が幸せになるようにと考えてるのが可愛かった。みんな良い人で温かい気持ちになるよ!!
『美女と野獣』『泣いた赤鬼』がツボにくる私にはものすごいストライクでした。2巻も楽しみだけど、願わくば新キャラ登場ですれ違いが起こるなどのイライラする展開にはならず、猛男と大和さんはマイペースに磐石でいて欲しいな…。