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37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜

手堅く安定した面白さでした。サラリーマン経験があるのに、研修初日の新参者がカンファレンスに対して合理的でないとか紙が勿体ないとか意見を述べて波風立てたのには驚いたが、草なぎくんの温厚な雰囲気が功を奏しているのか、「実力もないのにキーキーうるさいだけの新人」には見えなかったのでイライラせずにすみました。それにまず安心したよ。
医者の理想と現実ってだけでなく、恋人の治療をしたいという最も重要な動機をも秤にかけなければいけないのは、さらに踏み込んでいるようで面白かった。心配したすずと話す事で、吹っ切れて覚悟を決めたのは美しい場面だったと思う。とはいえ、あの独断での実験はやはり引いてしまったよ。実験失敗=研修失敗=医者断念の覚悟を持ってというのは分かるけど…。てっきり、紺野の強引とも言える熱意で指導医の新見くらいは現場に立ち合わせるのかと思ってたから、本当にひとりで始めた時は結構ショックだった。流動食を上手く食べられて大成功するんだろうな…とは分かってたけど、でもそんな「奇跡」をあてにして行動しているのかー、沢村さんも言ってたけど「賭け」なのかーって。上手く食べられなければ肺炎にと言ってたけど、肺炎だって死に至る事があるし、そうなったらどうするの…?とそればかり気になってしまった。
新見役の斉藤さんが感じ悪い役で楽しい。印象悪い言動を連発して、ストレスをためまくった所で起死回生の「実は熱血」とか「実はいい人」ぶりを発揮して、やっぱりかっこいいぜ!というような展開を期待。カタルシスすごそう。そしてこの作品もシャワーシーンはあるのかが気になるぜ!あと、ここの所コメディの印象が強かった田辺さんがど直球の2枚目を演じているのもいいなー。この間までアホの子(『デカ黒川鈴木』)だったと人は完全に別人です。役者ってすげー。
他には「医者の言葉を鵜呑みにする患者が馬鹿」と医者も患者もどこか信用していない沢村さんのキャラも面白かった。あれは自分が患者の家族として経験した事に基づいた意見なのかな。そういう過去がやっぱりあるのかな。
今回は北村総一郎さん、この後にはでんでんさん甲本さんと患者ラインナップも充実しているので、それも楽しみです。