のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

赤い運命 第3話

山口百恵主演のオリジナルを知らないのだけれども、やはり島崎の復讐の原因は満州やシベリア抑留などの「国家に対する不信感」が背景になっているのだろうか。途中から「彼は国に復讐しようとしている」というような台詞が出てきて、あれれ?ずいぶん大事になってきたぞ?と思っていたら、ラストには反戦メッセージが流れ「二人の戦いは始まったばかり」と打ち切り喰らった連載マンガのようなナレーションで終わってしまいちょっとポカーンであった。直子(綾瀬はるか)と島崎(船越英一郎)の親子愛はかなり見ごたえがあったんだけどね…。
大竹(渡辺いっけい)と由美子(紺野美沙子)夫婦はなかなか面白かった。由美子は鬱陶しいほど「いずみいずみ」で早く何とかしろと吉野(榎木孝明)の尻を叩きっぱなし。名古屋の子供2人の事は完全無視かよ!大竹はここぞという所で満を持して登場。一騒ぎした後、何故か離婚届を持ち出し(別れたくなくて散々かき回していたくせに)、その直後交通事故死。人騒がせ夫婦であった。
しかし、それよりも最も目立っていたのは俊介(玉木宏)。直子、島崎、吉野、それに加えいづみ(佐藤千亜妃)でさえも、何らかの芯が一本通って描かれていたのに、彼だけは終始フラフラ。そのフラフラしたところが彼の芯だったのかもしれないけど、ヒロインの恋人役にしてはかなり不憫だったよ。島崎がらみの事件が起こるたびに直子に文句を言って、その後反省しては謝罪するの繰り返し。その時の決め台詞は「僕は弱い人間だから」もう何度もそれ聞かされたよ。
いづみの自殺未遂の時は、飛び下りた彼女を吉野が一人で支えて絶体絶命! だが、それをしばらく見つめていた(早く行けよ!)俊介が取った行動は、何を思ったか階下からいづみの足を押し上げる作戦。それほとんど戦力になっていなから!普通に上から引っ張りあげれば時間のロスもなくもっと早くに救出できたはずでは…。その後もスゴイ。涙ながらに抱き合う吉野といづみの裏で、俊介は団地のベランダから転落していたのであった。いやいや、爆笑でした。あの転落に何の意味があったのか?
最後も刺された直子の病室に松葉杖で現れた俊介(転落以来一切出番がなかった)、直子に「やり直そう」と告白するも「あなたはいふづみと…」とあっさり振られてしまうとは!そしてそれを忠実に守ろうとする俊介。え〜〜!ヒロインの恋人役じゃなかったの?恋人役にしては影が薄いなぁと思っていたが、3話目は間違った意味で目立っていたと思う。
綾瀬はるかちゃんの健気さと船越御大のアクの濃い演技、そして前半のサスペンス仕立てな展開はかなり面白かった。第3話がもう一つだったかな。