のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

カーネーション

  • 奈津の再起。泣いた。奈津の名前に反応し、階段から降りてきたおばちゃんが最初に発した「おおきに」で泣けた。「もう2度と口にするな」と言ったおばちゃんの迫力っていうか、有無を言わさない力もすごかった。「忘れろ、進もう」は奈津に言ったのと同時におばちゃん自身への言葉でもあって、とても重かった。糸子は、主人公だからといって何でもかんでも解決するわけじゃないんだよね。おばちゃんと奈津の復活を、同時に、そして互いの存在が影響しあって成し遂げるとは思わなかったな。嬉しかった。
  • 奈津の借金の保証人になる気風のよさや、勢いでの行動が糸子らしい。糸子と奈津が向かいあった姿が美しかった。全く違う2人でありながら、似たもの同士の2人。その対称さが、まるで2人でひとりのように見えた。
  • 新しい時代が来てるんだなぁ。糸子の妹も全員嫁に行き、おじいちゃんも亡くなり、優子たち3姉妹や太郎の時代になりつつあるのかな。優子たち3人が男兄弟のような暴れっぷりで笑った。それはそれで可愛いなぁなんて一瞬思ったりもしたが、そのかしましさが尋常じゃない。あの破壊力はすげーな!スタミナの塊のような糸子すら黙らせる、うんざりさせるって強烈だ。糸子×3だもんなぁ。
  • 安岡美容院で、おばちゃんが笑顔で三姉妹を迎えたのにホッとした。かつての糸子らがそうして迎えてもらったのと同じで。もう泰造兄ちゃんも勘助もいないけど、あの時と同じだった。
  • 周防さんの魅力炸裂だったのは今更言う事じゃないだろうけど、その魅力に勝るとも劣らなかった(個人的にですが)のが北村だった!!!北村がすんごい気にかかるんですけど!無駄に強気で、上から目線だし、意地が悪いし、人(特に女)をバカにした節のある北村だったけど、実は小心者で糸子には歯が立たず、あのひるんだ表情などは可愛らしくすら見えた。特に、婦人服の何たるかを小原家に連れて行って叩き込んだ話は秀逸だったな。婦人服販売の現場を見せて「はい理解しました」にせずに、さらに一押しあったのが良かったー。小原家の女性を通じて、女性のいる世界、母性やら女の本質やらをお母ちゃんを中心とする日常生活の中から伝えていったのが見事でした。
  • お酒も入った北村が、お母ちゃんの菩薩攻撃に涙ぐんでしまう時の何ともいえない切ない表情も良かった。あと、まどろみの中で朝ごはんの準備の音を遠くにききながら目覚めるって気持ちいいよね。あの時の北村の温かそうな幸せそうな顔が印象的だった。ほっしゃん。さん上手いなぁ。
  • 組合長の「元に戻らないけど、新しく作っていこう」の言葉で泣き出した北村見てたら、どんなに人にだって戦争でなくしたものがあり、それは二度と戻ってこないような大切なもので、それぞれがいろんな事情を抱えて生きてるんだろうねと伝わってきた。北村は何を失ってしまったのかなぁと考えて切なくなったよ。そんな北村だから、糸子に「成功させてやろう」と思わせるんだろうね。相変わらず怒鳴ったり偉そうだったりと態度は悪いが、それでも嫌いになれない魅力があるわ。最初はうざいキャラなのかなと思ってたくらいだったのに。そして、衝撃のラスト、抱き合う糸子と周防さんを見てた表情の意味は?やっぱり失恋しちゃった事かな…。北村はどうなるの?あの時の顔もよかった。
  • 糸子の告白、「好きでした」という言葉選びにドキドキした。過去形ってどうしてこんなに切なくなるの。子供3人いて、30歳も超えてるのに、女学生の初恋の告白のような初々しさ。こんな色気のある糸子の表情、これまでなかったよね。出て行こうとする糸子の腕を周防さんが掴んだ時はぎゃあああああああ!!と身悶えたけど、周防さんの「好いとっと」の返事を聴いた途端に、かえって冷静になってしまった…。この人には、火の粉の降る中子供を抱え靴1足だけを持って逃げ惑った奥さんがいるんだよね…と我に返ってしまいました。その人の事を思うとなぁ。糸子自身も勝さんに浮気されてショックを受けた経験があるわけだから、同じ事が本当に出来るのかなと考えてしまいます。このドラマの事だから、「ヒロインは正義です!絶対です!」な感じで正当性を振りまくわけでもなく、糸子の痛い所や共感できない所も上手く織り交ぜながら、でも彼女を嫌いになれないように魅力的に描いてくれるとは思うんだけど。一体どうなるのかなぁ。
  • じわじわ続くピアノ買って攻撃がどこでどうなるのかも気になります!