のんべんだらりといきましょう

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女王蜂

稲垣吾郎による金田一耕助シリーズも第3弾で、見ている方も慣れてきました。このシリーズは、金田一の世界(というより横溝ワールド?)特有のおどろおどろしさが薄くて、さらりと見られるのが良い点でもあり、物足りない点でもあると思う。子どもの頃に見た石坂版(多分)などは、怖くて見ていられなかったもの。
栗山千明はビジュアルといい、醸し出す雰囲気といい、金田一シリーズにピッタリな配役だったと思う。ショックで意識を失っている間にフラフラと人を殺めていてもおかしくない迫力がありました。
多門(及川光博)が美味しすぎるや役で、かなりときめいた!さすがミッチー!!出演している事も知らず、出てきた時も喜びつつも「きっと殺されちゃうんだろうなぁ…」と高をくくっていたので、あの王子っぷりには参りました。悪ぶった言葉遣いはあまり板についていなかったが、後半の智子(栗山千明)を助けるべく拳銃を構える所(しかも子供相手に!)など、カッコよかったな〜。最大の見所は、軍服に身を包み、特攻隊を志願していたりりしい美青年ぶりを発揮していた場面であった。最後のドラマチックな再会など、ストーリーと関係ないところでかなり興奮しましたよ。
神尾先生(手塚理美)は孤独で哀れな感じは十分だったと思うけど、智子と並んだ時に(慰めている時など)もう少し耽美な雰囲気があればよかったと思う。あまりエロさがなくて、普通に母と子のように見えた。「邪まな愛」で騙すにはちょっと弱かったかも。
ドラマの展開はややテンポが遅い感じで中盤ちょっとだれてしまいまったかな。欣造(石橋凌)の回想による若かりし姿と、日下部(萬雅之)の撮影した役者の写真で大体の謎は解けてしまったし、あとは早く密室の謎を知りたいぐらいしか引っ張る所がなかったかも。19年前の事件で、急に日下部が「婚約指輪を返してくれ」と言い出したことが不自然だったが、それについての解説はあったっけ?衣笠殿下が「形見の指輪だけでも持って帰ってこい」とでも強く言い渡した事が原因なんだろうか?というより、そう思わないとちょっと納得できない。