のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

新・三銃士 #31〜40

見終わりました。反乱軍との戦争は相当に重い展開もあって、泣きながら人形劇を見る大人というちょっと危ない人になってましたが、それほどに強烈でした。戦争後は、長いエピローグ的にそれぞれの問題を解決していく様子を描いていましたが、それでももっとじっくり見たかったなーと思うエピソードがたくさんあった。全体的に見ると、20〜30話あたりの、ダルタニアン思春期爆発編が若干長くて疲れましたが、それでも次はどうなる?と毎回毎回楽しみになるような話でした。
声優さんの力が本当に素晴らしかった。1人で何役も、声色や話し方を変え、魅力的なキャラクターを作り出すんだからすごい。声優ではない、池松くんや貫地谷さんもどんどん上手くなっていって驚かされました。
人形劇ということで、メインターゲットは子供だとは思うが、表現方法が人形というだけで、ドラマとしても十分に見ごたえがあった。むしろ、小さな子供だと分からないんじゃないかと思うほどシビアな表現もあった気がする。本当に面白かった!
ということで、メモリアルブックが読みたくて仕方がない!
#31 ロシュフォールを救え
ダルタニアンとロシュフォールの牢屋前コントに笑った。一刻を争う緊張感たっぷりの場面のはずなのに、何やってるんですか。この二人、誰よりもいいコンビに思えてきた。ダルタニアンは「僕に手柄を取られたくないんだ」と思っているようだが、ロシュフォールはそれだけじゃなくてダルタニアンを前線から遠ざけようとしているんだよね。殺す勢いで追いかけてきたミレディーが、やっぱりダルタニアンに夢中になってるのに和んだ。ミレディーの過去を考えると重すぎるから、これくらいさらっとしててもいいかなーという気がします。


#32 敵将、バッソンピエール
アトスの声帯模写の完成度の高さに驚かされたぜ!って、山ちゃん1人芝居だけどな!バッソンピエールの誘いに戸惑うダルタニアンの気持ちはよく分かる。そりゃあ「家に帰って考えてもいいですか?」と言いたくなるよね。これまでの親衛隊か銃士隊かの比じゃないよ。敵はリシュリュー、悪政から民衆を救う、国王には銃を向けない、となるとダルタニアンの本来の行動と完全に一致するんだから。が、仲間を裏切れないと断ったダルに久しぶりに男を見たよ!それにしてもバッキンガム公が恐ろしかった。アンヌ王妃と自分の利益以外には興味がない冷徹な(には見えないふわふわしたキャラだが)人なのかなー。


#33 ダルタニアン救出作戦
ロシュフォールの心が折れて話が途切れてしまったベルトランと彼の経緯が気になる。何を言おうとしていたんだろうか。三銃士が救出に来て、久しぶりに「ひとりはみんなのために!」が聞けてテンションが上がった。軽快な戦闘場面も盛り上がったし、ダル、三銃士、ミレディー、ロシュフォール、おまけボナシューが手を組んでひとつの敵に向かっているという状況にカタルシスがあり過ぎる。国王のバッキンに対するエキサイトぶりが面白くもあるが心配でもあるなぁ。


#34 反乱軍との攻防
重い…びっくりするほど重い展開で、衝撃的だった。反乱軍に破れ呆然とする国王、ポルトスの負傷、狂った老婆、ロシュフォールに追いつめられるダルタニアン。要塞での捕虜事件で死にそうになった事なんて余興みたいなものだった。ポルトスの貝は、以前銃弾から命を守ったエピソードがあったらか、危ない?とは思いつつも、きっとこの貝が生存フラグ!と期待していたのに、見事に裏切られてショック。戦争、命、正義、悪、いろんな事が凝縮されていて息が詰まるほどだった。とにかく、ポルトスが無事にコクナールの元に帰れますように!!!!


#35 戦いの果て
朝日を浴びて「戦は終わりだ」と言う国王が、確かに今までの国王とは違って見えた。照明、操演でこんなにも違って見えるのがやっぱりスゴイ。太田人形(ルミエール)もデザインを見た時は、もっさりした感じに見えたが、動きが加わるととたんに生き生きと、命を吹き込まれたように個性的になって驚かされた。国王にとっては試練の旅であり犠牲は大きかったけど、ここからフランス国王としての仕事を全うしてくれるんだと思う。国王といる時はお兄ちゃんの態度になるダルタニアンがいいなぁ。ああ、あの饒舌なポルトスが一言もしゃべれず弱っているのを見ると不安になる。早く何とかしてー!


#36 人生の岐路
努めて明るく振舞いながらポルトスを看病するコクナールさんに泣けてきた。ダルタニアンが戻って来た事によって回復してくれるのかと思ったが、そう簡単にはいかなかった。そして、この土壇場で株を上げているのがボナシュー!急に男を見せだしてどうしちゃったの!それ死亡フラグ?とものすごく不安になってしまうんですが…。かといってボナシューに人殺しもして欲しくないし、バッキンガム公が殺される展開もやっぱり見たくない。リシュリュー失脚でみんな笑顔な日が早く来て欲しい。ダルタニアンはこの戦争を通じて確かに大人になったなぁ。コンスタンスに会った時の態度、トレヴィルとの会話の調子からも、それまでの無鉄砲さや自分が見えていない様子などがすっかり取り払われていた。


#37 決断のとき
バッキンガム公最期がものすごい体を張ったボケだったのに唖然とした!戦場では命をあれほど重く描いていたのに、バッキンに関してはこの軽さ。この落差がすごいな!確かに、バッキンガム公のキャラとしては最後の最後まで一貫しててブレはなかったけど。でも、メインキャラの死亡なのに悲壮感もなく、ボナシューやミレディーが直接手を下す事もなく(準備はしてたが)、丸く収まったということか(なのか?)。国王が「下がりなさい!」とリシュリューを一喝したのには胸がすいた。頑張れ国王!コクナールの「生きてて楽しいの?こんなになっても生きている意味ってあるの?」の言葉に泣けた。そしてその後の奇跡も泣けた。


#38 トレヴィルの遺言
ポルトスの陽気な声を聞いて安心してたのに、サブタイトルが「トレヴィルの遺言」なのに驚かされた。トレヴィル死んじゃうのかよ!!これがリシュリューの仕業なら、何も考えずにリシュリュー憎しでいいけれど、ロシュフォールが手を下していた事がまた辛い。なんでロシュフォールはあんな事しちゃったんだよ〜。リシュリューに忠実すぎる理由も気になるが、ダルタニアンの父とロシュフォールの因縁?が分かれば見えてくるのかな。久しぶりに見たボナシュージャーンプに爆笑してたら、さらにハトを使ってドーバー海峡を渡るという大技を使ったのに吹いた!もう不可能な事はなさそうだな!


#39 最後の戦い
次回は全員参加のミレディー奪還作戦だ!の引きに燃えた。ボナシューも参加している事に燃えた。あのトラブルメーカーミレディーのために一致団結するってのもいいなぁ。こんなにギリギリになってダルタニアンとロシュフォールの因縁を持ち出して大丈夫かとも思ったが、わりとあっさり解決していた。ダルに敗れたロシュフォールが、最後に相打ち覚悟でリシュリューを討ちにでもいくんじゃないかともハラハラしたが、「ボンボリ野郎!」「ノッポ野郎!」と小学生レベルの言い合いだったのに和んだ。リシュリューに引導を渡すロシュフォールがカッコイイが、これまでのダメっぷり(任務失敗、ミレディーに篭絡)を思い出すと、ついつい生暖かい笑いが出てしまいます。


#40 銃士隊長ダルタニアン
四葉のクローバーを見ながら「なによりだ」とつぶやくアラミスの声の柔らかさと、その後のコンスタンスとボナシューが彼らなりに仲睦まじく暮している様子にジーンと来た。ボナシュー良かったねぇ…。ミレディー奪還大作戦の大立ち回りはとにかく最後の見せ場とばかりにアクロバティックで面白かった。プランシェが着地したところが、いつものレストランだったから、あのボーイさんも手伝ってたんだね。「ボナシューいちかばちか〜〜〜!」でパズーのように救出に向かう姿に燃えた。三銃士を名乗ってパトリックと諍いを起こすのは国交問題に発展してまずいような気がするのだが、大丈夫だったのだろうか。ダルタニアンが隊長になって終わりでも良かったのに、その後でわざわざ壊すのがスゲーなぁと感心した。全く反省していないアンヌ王妃(濃いキャラがお好きなのね)、超豪華装置(あの場面のためだけに作ったのか!)で生き返ったバッキンガム公、ミレディーを追いかけるボナシューとロシュフォール、プランシェとケティの結婚…そこまでやるのかー!と驚かされた。最後、ダルタニアンは出さずに、少年(声は池松くんだよね)が頼りない手つきで剣の稽古をしている場面で終わりだったが、少年の姿と「知恵と勇気とゆとり」「突くべし突くべし払うべし!」を見せることで、逆にダルタニアンの成長を感じる事ができた。あー最初は頼りない少年だったなーとか、長い冒険がこれで終わるのかーとか。終わってしまう事を猛烈に寂しいと思ってしまった瞬間でした。
最終話にして初めてマンステールが顔を見せてくれたのも素敵なサービスだった。彼も好きだったなぁ。