のんべんだらりといきましょう

はてなダイアリーから引っ越してきました。

Q10 #6

中尾が良いなー!平太との友情とQ10への欲望に葛藤し、自分自身を抑えきれなかったゆえの暴走を、自分の中でしっかり消化して、それを藤丘の弟に伝えていた場面が良かった。しかも、その後一緒に謝りに行って、頭を下げているし。自分にはどうする事もできないと思いつつ、そのままにしていく事も出来ずに一緒にエレベーターに閉じ込められてみたり、藤丘兄弟が前向きに未来を見た時は本気で喜んでいたし、本当にいいヤツだなあ。藤丘が学校を辞めて付き合いはそれで終わりではなく、その後も家にお邪魔して一緒にパンを食べていたし、これからもこうやって繋がりを持っていてくれるんだろうね。
涙の装置を取り出したQ10が「泣きたくなった時は平太の事を思い出します。平太の事を思い出して代わりに笑います」が泣けた。心温まるすげーいい場面なんだけど、別離フラグが着実に立っているような気がして切なくなった。それまでラストはどうなるんだろう?とはほとんど考えていなかったんだけど、この土手のやり取りを見てたら、平太とQ10の行き着く先が気になって気になって仕方なくなったよ。
月子さんはどんどん怖い人に。でも、冷静で、Q10の事を全て把握しており、さらに未来の事まで分かっているような、いわば全ての仕掛け人のような立場の彼女が、「Q10ははにかむ」と彼女も知らない事を平太に言われた時の「Q10は私たちのものなんだから」と初めて静かながらも感情を露にしたのが面白かった。あの瞬間、ムキになった瞬間は平太と対等な普通の女子高生のようでした。
実は、6話目なのに山本さんがどんな人なのがまだ良く分からない…。というか、見るたびに新たな一面が現われて、人間ならばもちろんいろんな面があるのは当然なんだけど、「山本さんはこういう人」というイメージが上手くつかめなくて困惑する時がある。ドラマばかり見ているドラマ脳だと「この人はこういうキャラクター(役割)」というのを頭の中で割り振ってしまうので、それに上手く対応できないのです。他とつるむ事をしない孤高のロッカーかと思いきや、彼氏の趣味に合わせて自分を殺してみたり、他人の目を気にし自分を否定する河合さんに「綺麗だよ」と真っ直ぐに伝える事ができる人かと思えば、ネットでの中傷に深く傷ついたり。学校生活での「『みんなと一緒』が正しい、『特別』は排除されてしまう可能性がある」(平太は、ロボットであるQ10への想いをみんなに知られたら、やっていけなくなると心配していたし)という独特のルールを考えると、髪を赤く染める事のリスクは分かっていただろうし、ウィッグで隠していたとはいえ、それを覚悟の上でやっているものとばかり思っていました。今回は、久保くんがキュンとくる女の子「普段はしっかりしているのに、突然ドジっ子になるそのギャップが良い」を体現して、大胆にすっころんでいたけれど、前回の中傷事件で久保くんの前ですでに弱さを見せているし、久保くんをビックリさせるほど「しっかりした人」だったのかなー?と思えてしまった。うーん、上手くまとめられないけれど、メインキャラの生徒が少数精鋭のせいか、他のドラマなら何人かの生徒に分けているようなキャラクター性を、このドラマでは「山本民子」一人に詰め込んでしまったような印象を受けてしまったのです。今までの自分の感覚でドラマを見ている事自体が間違いだと考えるとそれまでなんですけどね。